横浜と長崎は、旧暦の6月2日を、函舘は新暦の7月1日を開港記念日としています
1858年、日米修好通商条約が調印され、神奈川、長崎、函舘、新潟、神戸の五港が開港地と決まりました。
日米修好通商条約では、開港日を1859年7月4日にすることになっていました。
その後、同様の修好通商条約をイギリス、オランド、フランス、ロシアと調印しましたが、アメリカとオランダとの開港日は7月4日、ロシアとイギリスとの開港日は7月1日、フランスとの開港日は8月15日と異なる日になっていたため、最終的には、5カ国すべてに対して、1859年7月1日を開港日とすることになりました。
7月1日は、旧暦で6月2日にあたります。
幕府は、条約で決めた神奈川については、当時は寒村だった横浜への変更を各国に求めましたが、なかなか各国の了解を得ることができませんでした。
しかし、当時の幕閣は、尊王攘夷派が跋扈する状況の中、神奈川が江戸と至近距離であることなどから、トラブル回避を理由として、開港地を横浜にすることを、各国の了解を得られないまま強引に進めました。
結果、鄙びた寒村だった横浜が、計画的な市街地造成や移住商人への地租税免除などの供与などにより、見違えるような変貌を遂げ、各国も横浜への開港地変更を認めざるを得ない形勢となったのです。
横浜と長崎は、旧暦の6月2日を、函舘は新暦の7月1日を開港記念日としています。
同じ日に開港されたのですが、開港記念日が異なるのは旧暦と新暦の違いでした。
また、神戸は新暦で1868年1月1日(旧暦1867年12月7日)に外国船の停泊地として開港しましたが、開港記念日は12月7日となっています。
ちなみに、1月1日も神戸港記念日としており、新潟港は、水深不足や北越戊辰戦争などの影響で、開港が遅れ新暦1869年1月1日(旧暦明治元年11月19日)に開港しています。
そのため、記念日が11月19日となっています。
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