百貨店の営業利益を見ると分かる事
高島屋とJ.フロントリテイリングの百貨店大手2社では、2013年3月~11月期の連結営業利益が、前年の同期と比べ2桁増しとなりました。
ちなみに、高島屋は14.6%増の164億円、J.フロントリテイリングは63.3%増の252億円です。
こういった両社の百貨店事業が利益増となったのには、外国人観光客の増加が関係していると言われています。例として、高島屋の訪日外国人による免税売上高を見ると、3月~11月期は、前年同期と比べ80%増という大きな伸びを見せており、外国人観光客の増加による影響の高さを裏付ける事が出来ます。
この外国人観光客の内訳は中国が31%でトップとなり、台湾、タイ、韓国が続きます。
ところで、この決算後の2013年12月26日に、安部首相が靖国神社参拝を行った事は大きな話題となり、訪日外国人の動向に影響するのではないかという懸念の声も上がりました。
しかし、J.フロントリテイリングは、「政治と百貨店の取り組み、旅行者の動きは別のものと認識している」と述べており、外国人旅行者を着実に誘致出来るよう、対策を進めていく方針を示しています。
百貨店業界は、これまでも郊外型ショッピングモール・アウトレットの増加や、2008年秋に起きた金融危機以降の消費低迷など、苦戦を続ける厳しい状況が続いています。
しかし、このような厳しい環境の中、生き残りをかけて再編や改革に着手し、2012年には16年ぶりに業績を上向かせるなど巻き返しを見せています。
今後もどれだけ本格的な景気回復が見せられるか、ますます注目が高まるでしょう。
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